障害者の就労は超キビシイ

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片麻痺のリハビリというのは想像以上に過酷である。軽度の麻痺でもかなり苦しい。中程度以上の重い麻痺になると、想像を絶する苦労がつきものだ。それに訓練は恐ろしいほどの長期に及ぶ。先の見えない不安感、絶望感、孤独感、言葉の出ないないもどかしさ。などなどの不安要素が頭の中をグルグル駆け巡る。それに追い打ちをかけるのが経済的な問題だ。

十分な資産がある人は問題ないが、そうでない人は障害年金を頼らざるを得なくなる。国民保険加入者の場合、障害基礎年金が月額65000円支給される。厚生年金加入者の場合は基礎年金の他に障害厚生年金が上積みされる。金額はその人の給与や加入年月によって違ってくる。

他に20歳前に障害を負った場合支給される障害福祉年金という制度もある。障害年金といっても内部障害から精神障害まで多岐にわたる。その制度は複雑で専門的な知識を要する。社会保険庁のサイトや専門家からの情報などを十分に吟味することが肝要だ。最後は日本年金機構の判断にかかっている。障害の認定、打ち切り、支給については秘密のベールに覆われていて、専門家ですら把握できていない。社会保険事務所の職員ですら障害年金の事は専門外だとわからない。非常に複雑で難解である。

障害者の就労についてであるが、片麻痺者の場合は片手動作なので難しい。どちらかと言えば、たとえ車いすでも両手が使える脊損者の場合が就労への間口は広い。ただし、障碍者の職業訓練校があるので、ここで勉強すれば就労への路も開ける。月額10万円程度の訓練手当も支給されるので希望者は多い。地方の訓練校の他にも国立の職業訓練校も存在するが、レベルは一段と高くなる。

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現実は厳しい

ハローワークで求人に行くという手もある。しかし、片麻痺者に限らず障碍者はほとんど門前払いである。企業にアプローチの電話をしても「うちは健康な人を募集していますから。お気の毒ですがご希望にそうことはできません」などと適当にあしらわれてしまう。

ある一定の規模の事業所は障碍者を雇わないとイケナイ。そう法律で決まっている。たとえば従業員1000人以上の企業は何人、市役所などの公共団体にも適用される。これを障碍者雇用率という。市役所の場合の雇用率は1.9パーセントである。だからどこの役所に行っても障碍者の職員がいる。ただし、障害の程度が軽い肢体不自由者がほとんどである。まれに超重度の障碍者が広告塔として雇用される場合もある。それにはマスコミで取り上げられ全国的な知名度が必要である。片麻痺者の場合は限りなくゼロに近い。

障害者の法定雇用率を達成しないとどうなるか。ちゃんと抜け道が用意されていて、一人につき4万円を払うことで、面倒な障碍者雇用から免れる。障碍者対応の職場にするとかなりの費用がかかるし、トラブルも懸念されるから罰金を払った方が安上がりというわけだ。

障害者を一人企業が雇うと10万円が1年間ハローワークから支払われる、という制度もある。

最初の1年は職業適応訓練というわけだ。この制度を利用して障碍者用のパソコン教室に雇用したとみせかけて助成金をだまし取るケースが多発している。中小企業が障碍者を雇って、障碍者に半分の5万円しかわたさず、残りは自分の懐にいれて、期限がくれば解雇するということもきく。

他に、授産施設と呼ばれる作業所がある。工賃は非常に安い。

就労継続支援B型事業所  平成22年度平均13079円(厚労省調べ)

最後に

障害者の雇用状況は非常に厳しい。以前、軽運送屋でお中元の配達のアルバイトついたことがある。しかし片手片足だと荷物と伝票を持つことにくろうする。荷物の積み込みも時間がかかる。配達先で犬に吠えられて固まったこともある。このバイトは1週間でクビになった。片麻痺者に労働は無理である。軽作業をするにしても両手動作が必要だ。結局、自分のペースでできる家事に専念することにした。近年はインターネットを使った障碍者でも在宅の仕事があるときくが、実態はつまびらかではない。

日本の「障害者雇用政策」は問題が多すぎる
法定雇用率を上昇させるだけでは不十分

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まこっちゃん

まこっちゃん

元自動車会社工員、配管工、自動車洗車場、呉服担ぎ屋、土木作業員

昭和61年、琉球大学キャンパス内で架橋工事中に突然脳内出血に倒れる。
以降左半身不随の後遺症が残り1種2級の身体障碍者となる。

昭和64年(平成元年)リハビリセンターで入所中に知り合って交際していた女性職員と入籍。
福岡県粕屋郡古賀町(現古賀市)へ転居。彼女が働き、家事全般は夫がする暮らしを始める。生活費は折半。いわゆる「主夫」となって今に至る。

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