せからしか外伝2/コンクリ―構造物の闇

スポンサードリンク

コンクリートの構造物は一度打ち込んでしまうと、中がどうなっていようとわからない。日本中のダムを解体すると、中から白骨が出てくる事があるだろう。そういう話を飯場で聞いたこともある。鉄筋の横流しなど昔は当たり前のように行われていた。大型トレーラーで現場に鉄筋が運ばれてくる。

それを現場監督の指示で、車ごと金属の廃品回収業者に送り付ける。一部の鉄筋を抜いて売るのである。トラックの運転手も、荷物を下ろすクレーンの運転手にも見返りが用意されている。人夫土工といった職種は重労働なので一般の人はやりたがらない。とりわけ渡りの人夫の世界ではそうだ。事情があって履歴書の提出がはばかられる人たちが多い。

大きな工事が始まると騒音が煩いとか工事車両の出入りが頻繁で迷惑している。そういうことを言ってくる人たちがいる。普通に苦情を言ってくる人もいれば、理不尽を承知で来る人もいる。反社会的勢力の人が、工事現場の近くにわざと黒塗りの高級車を止めてしまうこともある。生コンの飛沫が飛んで付着したが、どうしてくれるなどという。

工事が始まる前には近隣の家にタオル一本もっていく。「騒音などでご迷惑かけます」と挨拶にいくのだが、市会議員などの場合は酒一本下げていった。挨拶を怠ると後でネチネチと嫌がらせ合うこともある。全部がそうではないが、まれにそういう政治家の先生もおられる。そういう事態への対応として、近隣対策費が織り込まれている。高速道の場合600万円が見積もりの段階から計上されている。これは元請けの現場の所長の裁量で自由に使え、領収証もいらない。大きな工事になると死人の数まで見積もられている。

最後に

2005年に千葉県の耐震偽装問題で世間を賑わせた姉山氏。一級建築士が最初から鉄筋の計算をごまかしていた事はよく覚えている。また、浅田化成建材による杭打ち工事データ偽装が発覚したことも思い出す。土の中やコンクリートの中がどうなっているか。解体して中を調べる以外に方法は無い。しかし出来上がった物を解体して調べるなど多大な費用と時間がかかり容易ではない。事が露呈した当初こそ大騒ぎしているが、時間の経過とともに人々の記憶は薄れ、いつのまにかうやむやになっている。

予定通り 各電子書籍のストアで『せからしか』の配信が始まりました。
例えば、以下のウェブサイトなどで配信が始まっております。

<Kindle>

<Kinoppy>

<楽天Kobo>

The following two tabs change content below.
まこっちゃん

まこっちゃん

元自動車会社工員、配管工、自動車洗車場、呉服担ぎ屋、土木作業員

昭和61年、琉球大学キャンパス内で架橋工事中に突然脳内出血に倒れる。
以降左半身不随の後遺症が残り1種2級の身体障碍者となる。

昭和64年(平成元年)リハビリセンターで入所中に知り合って交際していた女性職員と入籍。
福岡県粕屋郡古賀町(現古賀市)へ転居。彼女が働き、家事全般は夫がする暮らしを始める。生活費は折半。いわゆる「主夫」となって今に至る。

まこっちゃん

最新記事 by まこっちゃん (全て見る)

スポンサードリンク